ハイブリッドカー 比較 豆知識

ハイブリッド車とガソリン車の燃費比較

近年、自動車の排出ガスによる環境汚染や、燃料である石油の供給不足、価格の高騰が深刻な問題になっています。2008年にはガソリン暫定税率が引き上げられ、ガソリンの価格はこれまでにない高値となっています。
自動車が移動手段として生活に浸透した近代社会において、ガソリンの価格高騰は企業の経営や家計へ大きく影響しています。このような現状から、車を購入する際に燃費の良さがより重要な要素になってきています。
そこで現在注目を集めているのがハイブリッド車です。ハイブリッド車とは、ハイブリッドに「混合」という意味があるように、一台の車でガソリンと電気を同時に燃料とする車のことをいいます。電気がガソリンを補いながら走行し、ガソリンの消費を抑えます。
実際にハイブリッド車とガソリン車の燃費を比較すると、一般的なガソリン車の燃費はリッター10〜15キロメートル前後が相場であるのに対し、ハイブリッド車のプリウスではリッター29.6キロメートルとなっています。平均すると約2.4倍もハイブリッド車の方が燃費がよく、年間で約6万円のガソリン代が節約できます。
しかし近年ではガソリン車の改善も進み、トヨタでは燃費がリッター30キロを超えるガソリン車が開発され、発売が予定されています。
ハイブリッド車の燃費は、発進や停車を繰り返して走行する場合と、高速度で継続して走行する場合では変動します。
ガソリン車とハイブリッド車の特性を踏まえ、自分の用途に適した車を選ぶことも燃費を最大限抑えるためには重要なことです。

ハイブリッド車とガソリン車の経済性比較

1997年にトヨタのプリウスが発売されて依頼、今日では世界各国でハイブリッド車が販売されています。そして低燃費による経済性や静音性から年々売り上げを伸ばしています。
特にアメリカではハイブリッド車の需要が高く、人気俳優が高級車からハイブリッド車に乗り換えたことなどから一般市民にも人気が広がり、一時は納車待ちの状態になったほどでした。
しかしハイブリッド車の価格はガソリン車と比較するとかなり高額です。
たとえば、トヨタのカローラ1800とプリウスの価格を比較してみると、同じクラスではプリウスの方が90万円程高額になっています。またハリアーのガソリン車とハイブリッド車とを比較するとハイブリッド車が85万円ほど高額になっています。
燃費はハイブリッド車の方が優れていますが、アメリカではガソリン車との車体価格の差が大きすぎて、燃費の良さだけでは元を取れないと指摘する声も出ていました。
日本ではハイブリッド車の購入に対して、自動車取得税や自動車税を優遇する制度が導入され、ハイブリッド車購入の際の負担を軽減しています。
しかし現状ではハイブリッド車はさまざまなメリットはあるものの、車体が高額であり経済的ではないといえます。
今後ハイブリッド車の需要の増加や技術の進歩によって、低価格のハイブリッド車が販売されることが期待できます。そのためには環境問題や燃料問題に関心を持ち、ハイブリッド車などの環境にやさしい車を購入する人が増えることが望まれます。
ホンダやトヨタでは実際にハイブリッド車の量産や技術開発により、低価格なハイブリッド車の開発、販売を急いでいます。

ハイブリッド車とガソリン車の静音性の比較

日本では今日、ハイブリッド車はエコカーとして定着しつつあります。ハイブリッド車は排出ガスとガソリンの消費を抑え、地球環境や家計に優しい自動車として、世界中から高い評価を得ています。
ハイブリッド車はガソリン車と比較して静音性が高いことが魅力の一つと考えられていました。しかし近年、この静音性が人々の安全を脅かしていると指摘する声があります。
ガソリン車はエンジンのみで走行するため、ある程度のエンジン音があります。ハイブリッド車はエンジンと発電モーターの両方で走行するため、ガソリン車と比較すると静かな音になります。特に低速時にはモーターのみの走行に切り替わるためエンジン音がなく、周りの歩行者や視覚障害者が車の接近に気づきにくいという危険が見えてきたのです。
歩行者はこれまでのガソリン車の走行音に慣れ、無意識のうちに車の接近を走行音によって認知していました。多くのガソリン車が道路を走行している中、ハイブリッド車だけが静かな音であり、歩行者などが接近に気づかない可能性は大いに考えられます。その結果は命に関わる大事故につながる重大な問題だと考えられます。
アメリカではこの問題に対し、自動車の「最低騒音」の基準法案を検討し、ハイブリッド車の安全性を高める取り組みを行っています。
ガソリン車と比較して歴史の浅いハイブリッド車は、今後も安全性に関わる問題が多く取りあげられることが予想されます。ハイブリッド車の普及のために、さまざまな問題をクリアし、さらに安全性の高いハイブリッド車が実現することが期待されます。

ハイブリッド車とガソリン車の排気ガス比較

近代の自動車の普及とともに、自動車の排気ガスによる環境への影響が問題になっています。
自動車の排気ガスには、窒素酸化物、炭化水素、一酸化炭素など微量の有害物質が含まれています。またガソリンの燃焼によって発生した二酸化炭素も含まれています。
大量の二酸化炭素は地球温暖化を引き起こす原因になります。日本の二酸化炭素の排出源において、自動車などの運輸部門は産業部門に続き2番目に多くなっています。
自動車の排気ガス対策は進んでいますが、それ以上に自動車の台数の増加が激しく、二酸化炭素の排出総量は増加傾向にあります。
また環境への影響が大きいのが窒素酸化物です。窒素酸化物は酸性雨や、光化学スモッグの原因になります。
先進諸国では自動車排出ガス規制を段階的に強化し、それぞれ国の基準値を達成するためにさまざまな対策を投じています。
そこで注目を集めているのが排気ガスの少ないハイブリッド車です。近年では排気ガスの量を規定値の4分の1にまで抑えたハイブリッド車が開発されています。
日本ではハイブリッド車などの低排出ガス車を購入する際に、税制上での優遇制度を設けるなど、普及へ取り組んでいます。
ガソリン車はハイブリッド車と比較して排気ガスの量が多いという欠点がありましたが、現在では電子制御式燃料噴射装置と三元媒体システムを組み合わせた技術により、排気ガスに含まれる窒素化合物などの有害物質を低減し、浄化した状態でガスを排出しています。

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